テレビの情報番組で、人気タレントが生産者を訪ねる場面は多い。畑で野菜にかぶりついたとたん、「あまーい! これ、果物じゃないですか?」と感激したり、糖度計を取り出し、一般的な同じ野菜より甘いことが証明されたり。トマト、ナス、ジャガイモ、タマネギ、カブなどが、こうしたパターンで紹介されてきた。
スーパーの野菜売り場、農産物直売所などでもいまや糖度表示をしているところもある。ニンジンやトマトのポップに糖度の高さをアピールする文章がついているのも見かける。なぜ、そして、いつから糖度の高い野菜が増えてきたのだろうか? 調べてみると、消費者の嗜好変化にとどまらない、意外な事実が浮かび上がってきた。